6/17週に大きく下落したドルスイスフラン、下げ幅は258.4pipsと通常時の約2~3倍となった。
スイスフランに対し弱含みの米ドルの売りスタンスは6/24週も継続しそうだが、G20サミット開催を睨んで値動きに様子見感が広がる可能性もある。
これらを踏まえて、6/24週のドルスイスフランの注目ポイントは次の通り。
- 米ドル売りに歯止めかからず
- 0.97470付近を中心とした値動きになりそう
- 上値は0.98640付近の抵抗線に抑えられそう
- 下値は0.97160を抜けると0.96500付近に支持線あり
- G20サミットで米中イランの地政学的諸問題に進展あるか注視
2019年上半期最後の週となる6/24週を終えるといよいよ2019年下半期がスタートします。
米中イランなど諸問題は山積していますが、G20サミット開催後を睨んだ値動きとなるか、注視していきたいところですね。
2019/6/17(月)~6/21(金)のドルスイスフランチャートのおさらい
先々週(6/3週)と先週(6/10週)のドルスイスフランチャートのおさらい
値 | 先々週(6/3週) | 先週(6/10週) |
始値 | 1.00045 | 0.98910 |
高値 | 1.00171 | 0.99952 |
安値 | 0.98537 | 0.98778 |
終値 | 0.98787 | 0.99877 |
ボラ | 163.4pips | 117.4pips |
方向 | 下落 | 上向き |
先々週(6/3週)は前週(5/27週)の下落の流れを受けて、0.98640付近でサポートが入るまで続落。
安値0.98537の後は売り買いの一進一退の値動きとなり、終値0.98787と1.00000を割り込んで週を終えた。
先週(6/10週)は先々週(6/3週)から一転、ジリジリと値を上げて1.00000付近の抵抗に接触して終値0.99877で次週(6/17週)に引き継いだ。
2019/6/17(月)~6/21(金)のドルスイスフランチャートのおさらい
値 | 先週(6/10週) | 今週(6/17週) | 説明 |
始値 | 0.98910 | 0.99824 | 様子見 スタート |
高値 | 0.99952 | 1.00146 | 1.00000付近の 抵抗が重い |
安値 | 0.98778 | 0.97562 | 急降下 |
終値 | 0.99877 | 0.97620 | 値を下げたまま 終える |
ボラ | 117.4pips | 258.4pips | 普段の2倍の 値動き |
方向 | 上向き | 下向き | 大きく下落 |
月日 | ボラ | 説明 |
6/17(月) | 34.1pips | 様子見 |
6/18(火) | 47.4pips | ジリ高 |
6/19(水) | 98.3pips | ドル売り開始 |
6/20(木) | 151.4pips | 下落一直線 |
6/21(金) | 82.4pips | ロンドン以降 下落再開 |
2019/6/17(月)~6/21(金)のドルスイスフランはどう動いた?
前回のおさらい記事冒頭でコメントしていた通り、1.00000付近の抵抗線がしっかり機能していたため、ドル弱含みの中で上抜けできず下落。
通常の約2倍、低調週の約3倍となるボラティリティ258.4pipsをマークした「活きのいい落ちっぷり」となった。
他通貨に対してそもそも米ドルが弱く推移する中、FOMCの金融緩和の可能性を示唆したこともドル売りに拍車をかけた。
0.97470手前付近でサポートされ下落が収まったが、ドル売り傾向は依然収まっておらず次週(6/24週)に持ち越した。
来週(6/24週)のドルスイスフランの注目ポイントは?
線種 | 価格帯 | 説明(いずれも紫線) |
抵抗 | 1.02040 | 4月後半~5月初めの 強力な抵抗線、レンジ上限 |
抵抗 | 1.01590 | 4月後半~5月初めの支持線 レンジ下限 |
抵抗 | 1.01130 | レンジ下限1.01590付近 ブレイク後の抵抗線 |
抵抗 | 1.00550 | しっかりとした支持線 5/28(火)現在は抵抗線 |
抵抗 | 1.00030 | 2月後半の抵抗線 |
抵抗 | 0.99700 | 1月後半の抵抗線 2月後半の支持線 |
支持 | 0.99230 | かなり強力な支持線 下抜けると下落加速 |
支持 | 0.98640 | 1月初の抵抗線 |
支持 | 0.98100 | 1月初の やや強い支持線 |
支持 | 0.97470 | 1月初の支持線 |
支持 | 0.97160 | 1月初の支持線 今年の奈落 |
支持 | 0.96500 | 2018年9月の 強い支持線 |
米ドル買いの材料は?
米ドル買いの材料がなく、ドル売りスイスフラン買いの流れに歯止めがかからない状況。
そんな中、6/28(金)・6/29(土)に大阪でG20サミットが開催される。
米中貿易摩擦問題に加え、対イランでは核合意離脱問題・ホルムズ海峡タンカー爆破事件・偵察用ドローン撃墜問題など、米ドル売り要因が延焼中だ。
G20サミットでこれらの問題への対処や解決への糸口模索が試みられるものの、いずれも決定的な解決には至らず、次週7/1週に問題解決が持ち越される公算は高い。
0.97470付近での値動きとなるか?
6/17週に大きく値を下げたドルスイスフラン。
ドル売りポジションも増大しており、また6/24週は値動きに大きく影響する指標発表もなくG20サミット開催と相まって様子見となった場合は、0.97470付近を中心とした値動きとなりそうだ。
一方、先週(6/17週)に支持線としてしっかり作用していた0.98640付近が、今度は抵抗線として立ちはだかる可能性がある。
一方、下値目線では今年安値の0.97160付近が2019年度の奈落となっているが、さらに下落する場合は0.96500付近の支持線が作用しそうだ。
6/24週の指標発表スケジュールをまとめているので、合わせてご覧いただきたい。
まとめ:(6/24週)のドルスイスフランの注目ポイントは?
これまでの内容をまとめると、6/24週のドルスイスフランの注目ポイントは次の通り。
- 米ドル売りに歯止めかからず
- 0.97470付近を中心とした値動きになりそう
- 上値は0.98640付近の抵抗線に抑えられそう
- 下値は0.97160を抜けると0.96500付近に支持線あり
- G20サミットで米中イランの地政学的諸問題に進展あるか注視
2019年前半を締めくくる上半期の最終週となるので、6/24週の終わりをよい形で迎えるためにも、G20含め米ドル絡みのニュースには注目しておきたい。