前週8/12週にいったん落ち着きを取り戻したかに見えたゴールドドル。
今週8/19週最後に中国の対米報復関税実施表明と、それに対抗する米国の対中追加関税実施表明により関税合戦が一気に流動・泥沼化した。
これを受けて世界経済の先行き不透明感が増し、1500.00付近に高止まりするなどゴールド買いの勢いが増している。
そんな次週8/26週のゴールドドルの見通しをまとめると…
- 和らいでいた世界経済の先行き不透明感を再確認
- 1500.00付近を堅持しゴールド買いは収まってない
- G7サミットの結果によってはさらに上昇の余地アリ。
- 上昇の目安は1570.00付近まで。
- 1500.00付近を下抜けたら下値の目安は1453.00付近。
世界経済の先行き不透明感の一因となっている米中貿易問題は悪化の一途を辿っていて、次週8/26週も気が抜けない1週間となりそうですね。
2019/8/19(月)~8/23(金)のゴールドドルチャートのおさらい
値 | 8/12週 | 8/19週 | 月日 | ボラ (pips) |
始値 | 1497.61 | 1512.19 | 8/19(月) | 1969 |
高値 | 1535.01 | 1530.21 | 8/20(火) | 1568 |
安値 | 1479.68 | 1492.50 | 8/21(水) | 1224 |
終値 | 1512.50 | 1525.70 | 8/22(木) | 1205 |
ボラ | 5533 | 3771 | 8/23(金) | 3666 |
方向 | 上向き | 上向き | – | – |
2019/8/19(月)~8/23(金)のゴールドドルはどう動いた?
前週8/12週のゴールド買いの流れがいったん落ち着き、穏やかなスタートとなった今週8/19週。
日を追うごとにやや米ドル買いが進んだものの、1500.00付近のサポートに支えられて高止まり傾向で推移した。
しかし8/19週最後になって中国の対米報復関税表明により一気に米中貿易問題が不安定化、これを受けてゴールド買い米ドル売りが加速。
1530.00付近の抵抗で勢いを止められるまで上昇し、終値1512.50で週を終えた。
来週(8/26週)のゴールドドルの注目ポイントは?
線種 | 価格帯 | 説明(いずれも紫線) |
抵抗 | 1538.00 | 2013年2~3月の 支持線 |
支持 | 1500.00 | 2019年高値付近 |
支持 | 1453.00 | 2013年5月の 高値に迫る |
支持 | 1440.00 | 2013年8月末の 抵抗線 |
支持 | 1433.00 | 2013年8月末の 天井となった抵抗線 |
支持 | 1428.00 | 2013年8月末の 抵抗線 |
支持 | 1412.18 | 6/17週の抵抗線 |
支持 | 1394.05 | 6/17週の抵抗線 |
支持 | 1362.65 | 6/17週の支持線 |
支持 | 1355.30 | 2018年4月以来の 高値付近 |
支持 | 1346.60 | 2月中頃の 抵抗線 |
支持 | 1340.40 | 2月中頃の 支持線 |
支持 | 1328.80 | 2月後半の抵抗線 |
支持 | 1321.80 | 1月末・3月末の抵抗線 2月末の支持線 |
支持 | 1316.00 | 2月前半の抵抗線 |
支持 | 1309.00 | 2月前半の支持線 3月・4月の抵抗線 |
支持 | 1301.00 | 5/13週に形成 |
支持 | 1294.50 | 4月前半の強い抵抗線 |
支持 | 1287.30 | 3月前半の強い抵抗線 3月後半の強い支持線 4月後半の抵抗線 |
支持 | 1278.00 | 1月後半の強い支持線 4/15週・4/22週の支持・抵抗線 |
支持 | 1271.30 | 4月後半~5月前半の支持線 |
支持 | 1266.30 | 4/15週・4/29週の強力な支持線 ここを下抜けると下落局面に移行 |
世界経済の先行き不透明感を再確認してG7開催へ
前々週8/5週から強まっていた世界経済の先行き不透明感がいったん落ち着いたかに見え前週8/12週。
やや安堵感を持ってスタートした8/19週の最後に、中国の対米報復関税表明とこれに対抗した対中追加関税表明の米中関税合戦が再開。
今週末開催されるG7サミットでは世界的景気減速への具体的な対策が発表されるか否か?によって週明け早々の値動きに大きく影響するだろう。
衰えないゴールド買い
8/19週は1500.00付近のサポートラインを堅持して高止まりしており、世界的な景気減速の兆候がなくならない現状ではゴールド買いに衰えはない。
安全資産のゴールドは他の安全資産通貨のスイスフランや円以上に、景気減速感へ敏感に反応すると思われる。
市場混乱の引き金は米中貿易問題となっており、次週8/26週も引き続き関税合戦が続けばよりゴールド買いの勢いが増すと考えられる。
上昇の目安は1570.00付近、一方で1500.00付近を下抜けして下落する場合の目安は1453.00付近のサポートラインと思われる。
まとめ:来週(8/26週)のゴールドドルの見通しは?
これまでの内容をまとめると、8/26週のゴールドドルの見通しは次の通り。
- 和らいでいた世界経済の先行き不透明感を再確認
- 1500.00付近を堅持しゴールド買いは収まってない
- G7サミットの結果によってはさらに上昇の余地アリ。
- 上昇の目安は1570.00付近まで。
- 1500.00付近を下抜けたら下値の目安は1453.00付近。
世界経済の先行き不透明感の一因となっている米中貿易問題は悪化の一途を辿っており、次週8/26週も気が抜けない1週間となりそうだ。