日々FXトレードに勤しむ中で、トレーダーとしての心構えはどうあるべきか?とつい迷い考え込んでしまうことがよくあります。
基本、トレードは常に変化する値動きに合わせる創意工夫と、条件に見合ったときの繰り返し作業、この2つの作業を繰り返し続けることで、トレーダーとして利益を上げることができるようになっていきます。
一方で、この2つを振れずに続けることができる心の持ちようや心構えについては、トレーダー個人によってそれぞれ異なるので、自分で学び考え続けながら身につけていくしかありません。
イチローの発言が集められている『イチロー 継続する言葉100』という本は、ひとつひとつの積み重ねと毎日続けることの大切さを教えてくれます。
これからFXトレードを始めるとき、日々のトレードに疲れてしまったとき、そしてトレードに向き合う心の持ちようや心構えに迷ってしまったときの心のよりどころとして、ぜひ読んでみてください。
プレーヤーとして自分自身を磨き上げてきたイチローを支えた『毎日積み重ねること』は、FXトレーダーにとっても大いに通じること、学ぶべきことがたくさんあります。
この本に集められたイチローの言葉から、トレーダーとして成長するヒントを見つけてもらえると嬉しいです!
この記事では『イチロー 継続する言葉100』という本から、FX歴10年超のトレーダーとして特に心を打たれた7つのイチローの発言をご紹介します。
なおこの記事ではイチロー元選手のことを、敬意を込めて”イチロー”と書かせていただきます。
”「ちょっとだけがんばる」を続ける”
「自分のなかでちょっとだけがんばる」を続けると、将来、思ってもいなかった自分になっている。
引用:30ページ
毎日同じことの繰り返しだと進歩がありませんが、すぐに人の2倍も3倍もがんばることもできません。
「今日は面倒だけど5分だけチャートを見ておこう」だとか「今日から記録内容を絞ってみよう」と思い直したり続けることができる工夫を取り入れてみて、ちょっとだけがんばってみてみませんか?
FXトレードに正解はありません。
いつもの自分+ちょっとだけがんばってみることで、今の自分を少しずつだけどより良く変えていくきっかけを教えてくれる言葉ですね。
”ムダって大事、 ムダなことを考えてムダなことしないと伸びない ”
ムダって大事ですからね。
結果が出ていれば何も変える必要はないと考える人は多いが、実はそうじゃない。
引用:46ページ
野球っていうのは、ムダなことを考えてムダなことをしないと伸びない面もありますから。
引用:150ページ
「ムダを大事にする」とは「遠回りすることを大事にする」という意味です。
毎日繰り返しチャートを見てあれこれ考えることよりも「自動売買で放置しても稼げる」ことの方がトレードは簡単だし楽ですが、同じ失敗を繰り返す危険性も高まります。
エジソンも「それは失敗ではない。その方法でうまくいかないことがわかったので成功だ」という言葉を残しています。
「この方法は向かない」と理解できてはじめて経験則が高まるのは、トレードでも同じことだと教えてくれる言葉です。
トレードで「ムダ」だと思い込んでいること、それって実は「ムダ」じゃないかもしれませんよ?
”毎日同じことをやり続けることが大事”
体調を知るためにも、毎日同じことをやり続けることが大事。
引用:58ページ
「毎日朝カレー」の逸話が思い出される言葉ですw
毎日違う環境で違うことをしていたら、何か変化があったときにその変化の原因がわからないのはトレードでも同じこと。
帆船のデッキ(=床)をピカピカに磨き上げた状態を保つのも、ヒモの切れ端やネジ、オイルのシミにいち早く気づくための知恵なんだとか。
毎日同じ環境で同じことを繰り返すからこそ、些細な変化に気づきその原因を見つけ出すことができます。
ルールを守り愚直にやり続けることがいかに大切かを教えてくれる言葉ですね。
”慣れていないことに慣れてきた”
全然慣れてないが、慣れていないことに慣れてきた。
引用:38ページ
馴染みのなった通貨でのトレードや新しいトレード手法を試したときに「慣れてないなぁ」とよく感じます。
でもそこで諦めてしまうと、せっかくの挑戦が水の泡。
「慣れていないことに慣れて」きたら、次にどう行動するか決めることができます。
慣れていないことに恐れずに、まずは落ち着いて慣れていない状況を客観的に捉えることの大切さを教えてくれる言葉です。
”自分の『型』を持っていないといけない”
パワーはいらないと思いますね。
それより大事なのは自分の『型』を持っていないといけないっていうことです。
引用:138ページ
自分のトレード手法で最高の結果を出すことの大切さを教えてくれる言葉。
他人が生み出した「勝てるトレード手法」や「聖杯」を鵜呑みにしてマネするだけのトレードでは、たとえ勝てたとしても長続きしません。
なぜなら、トレードで勝つ確率を上げるヒントのひとつは「そのトレード手法の本質を理解できているか?」だから。
イチローの言葉の通り、自分の『トレードの型』を創り上げましょう!
”いかに考えない時間つくるかが重要”
ときには、下手に考えるのではなく、毎日の中にいかに考えない時間をつくるかが重要。
引用:28ページ
「考えない時間」とは、頭の中を真っ白にすることではなく、頭の中を透明にすること、つまり考えすぎて選択肢を増やし迷いを生む状態をつくらないことです。
自分のトレード手法としてはエントリータイミングなんだけど、前回のトレードで失敗しているからエントリーしにくいなど、先入観やそのときの状況によって選択に迷うことがあります。
そんなときは基本に立ち返ってチャートを見直したり、そもそもトレードせずにいったん離れて値動きを観察したりして、選択を迷わせる先入観や思い込みを捨てましょう。
聖杯とは、トレーダーの心の在り方次第
FXトレードでよく言われる「聖杯」とは、誰かが教えてくれるものでも有料で売っているものでもインジケーターでもありません。
「聖杯」とは、「ちょっとだけがんばる」を続けたり「ムダ」をムダにせずに取り組んだり、毎日トレードし続けることでしか手にすることができない、自分だけのFXトレードの「経験と知恵と感覚」のことです。
そして自分だけの「聖杯」にたどり着くには、毎日愚直にまっすぐに繰り返し続けることでしか創ることができないトレードの「型」と「型」を支える「心の在り方」が必要です。
イチローの言葉は、トレーダーにとって必要な「心の在り方」の大切さを教えてくれています。
トレード手法を解説する本は溢れていますが、大切なのはトレード手法がぶれない「心の在り方」です。
これを機会に、ぜひ読んでみませんか?