米中通商協議の進展はあったものの、世界経済の先行き不透明感が後退するような貿易問題そのものの解決に直接結びつく合意ではなく、積極的なゴールド売りにはなりませんでした。
一方で10/19(土)に英国がEU離脱再延長を決めたことで、いったんは下がった合意なき離脱の確率が再上昇、英国・EU双方の経済への悪影響が懸念され始めました。
10/21週の週明けの値動きに警戒ですね。
2019/10/14(月)~10/18(金)のゴールドドルチャートのおさらい
値 | 10/7週 | 10/14週 | 月日 | ボラ (pips) |
始値 | 1512.62 | 1487.36 | 10/14(月) | 1431 |
高値 | 1517.04 | 1498.40 | 10/15(火) | 2119 |
安値 | 1474.02 | 1477.05 | 10/16(水) | 1453 |
終値 | 1488.11 | 1490.15 | 10/17(木) | 1389 |
ボラ | 4302 | 2135 | 10/18(金) | 918 |
方向 | 横ばい | 横ばい | – | – |
2019/10/14(月)~10/18(金)のゴールドドルはどう動いた?
前回記事の「10/14週の見通し」が的中してしまい、10/14週は1486.80~1500.00間と狭い値幅での様子見の値動きとなった。
下値は前週10/7週の安値に面合わせして1475.00付近まで下げたが、トレンドを生むほどの値動きではなかった。
高値も1500.00手前付近で抑えられて、終値1459.15で週を終えた。
来週(10/21週)のゴールドドルの注目ポイントは?
線種 | 価格帯 | 説明(いずれも紫線) |
抵抗 | 2011年後半 ~2013年前半の 抵抗 | |
抵抗 | 1555.00 | 2019年8・9月の 高値付近 |
抵抗 | 1538.00 | 2013年2~3月の 支持線 |
抵抗 | 1520.00 | 2019年8月の抵抗線 2019年9月の支持線 |
抵抗 | 1500.00 | 2019年高値付近 |
支持 | 1486.80 | 2019年8~9月の 支持線 |
支持 | 1453.00 | 2013年5月の 高値に迫る |
支持 | 1440.00 | 2013年8月末の 抵抗線 |
支持 | 1428.00 | 2013年8月末の 抵抗線 |
支持 | 1412.18 | 6/17週の抵抗線 |
支持 | 1394.05 | 6/17週の抵抗線 |
支持 | 1362.65 | 6/17週の支持線 |
支持 | 1355.30 | 2018年4月以来の 高値付近 |
支持 | 1346.60 | 2月中頃の 抵抗線 |
支持 | 1340.40 | 2月中頃の 支持線 |
支持 | 1328.80 | 2月後半の抵抗線 |
支持 | 1321.80 | 1月末・3月末の抵抗線 2月末の支持線 |
支持 | 1316.00 | 2月前半の抵抗線 |
支持 | 1309.00 | 2月前半の支持線 3月・4月の抵抗線 |
支持 | 1301.00 | 5/13週に形成 |
支持 | 1294.50 | 4月前半の強い抵抗線 |
支持 | 1287.30 | 3月前半の強い抵抗線 3月後半の強い支持線 4月後半の抵抗線 |
支持 | 1278.00 | 1月後半の強い支持線 4/15週・4/22週の支持・抵抗線 |
支持 | 1271.30 | 4月後半~5月前半の支持線 |
支持 | 1266.30 | 4/15週・4/29週の強力な支持線 ここを下抜けると下落局面に移行 |
一度下がった英国の合意なきEU離脱確率が週明けに再び高まる可能性
米中通商協議に一定の前向きな進展はあったものの米中貿易問題そのものの解決が示されたわけではなく、10/14週は市場も売り買いに踏み切れない週となった。
また英国のEU離脱に関して英国は離脱期限延長を決定、英・EU双方に経済的影響を与えると思われる合意なきEU離脱の確率は低下→上昇に転じた。
これにより「世界経済の先行き不透明感が増した」と捉える市場参加者が多ければ、10/21週早々から再びゴールド買いが選考する可能性が高まりそう。
1486.80付近を中心とした値動きから、上値の目安は1520.00付近、次いで1538.00付近までとなりそう。
一方下値の目安は1453.00付近までだが、ゴールド買いが強まればその手前1477.00付近までとなりそう。
予定されている指標発表スケジュールでは、EU経済の現状確認の目安として10/24(水)のECB政策金利発表の結果に注目しておきたい。
まとめ:来週(10/21週)のゴールドドルの見通しは?
これまでの内容をまとめると、10/21週のゴールドドルの見通しは次の通り。
- 合意なきEU離脱の確率上昇による世界経済後退懸念増加でゴールド買いが進みそう
- 1486.80付近を中心とした値動きになりそう
- 上値の目安はまず1520.00付近、次に1538.00付近の抵抗を目指しそう
- 下値は1453.00付近が目安だが、ゴールド買いが強まれば1477.00付近となりそう
10/21週の指標スケジュール
日付 | スケジュール内容 |
10/21(月) | |
10/22(火) | 【行事】即位礼正殿の儀 |
10/23(水) | 20:00 米MBA住宅ローン申請指数 23:30 米EIA週間石油在庫統計 |
10/24(木) | 20:45 ECB政策金利発表 21:30 ECB総裁会見 21:30 米新規失業保険申請件数 21:30 米耐久財受注 23:00 米新築住宅販売件数 |
10/25(金) | |
10/26(土) | |
10/27(日) | ※欧州が標準時間に移行 |