5/31(金)のトランプ砲(対メキシコ関税表明)に続き、休場中の週末に中国が対米関税600億ドル分の発動を発表。
6/3週は各通貨ペアの流動性が一気に増す可能性が出てきたが、その6/3週の豪ドル円の注目ポイントは次の通りとなる。
- 米中貿易問題の行方と対メキシコ関税表明の余波に注視
- 特にトランプ砲には要注意
- 下落継続のときは、74.100付近でサポートされるかに注目
- 反転上昇するときは、76.400付近の強い抵抗層を上抜けるかに注目
- 方向感がない場合は75.000付近を中心とした値動きとなりそう
- 6/3週はあえてトレードを見送る手もある
6/3週の豪ドル円では値動きの幅が大きくなる可能性があり、うまくハマればビックトレードも望めますが損失も大きくなります。
豪ドル円は75.400付近を割り込んで重大局面の真っ只中。あえてトレードを見送って値動きの観察に徹する手もあります。
どうか無理しないでくださいね。
2019/5/27(月)~5/31(金)の豪ドル円チャートのおさらい
2019/5/20(月)~5/24(金)の豪ドル円チャートのおさらい
値 | 先々週(5/13週) | 先週(5/20週) |
始値 | 76.739 | 76.079 |
高値 | 76.885 | 76.390 |
安値 | 75.330 | 75.391 |
終値 | 75.580 | 75.717 |
ボラ | 155.5pips | 99.9pips |
方向 | 下向き | 下向き |
先々週(5/13週)は前週(5/6週)の流れを引き継ぎ、東京時間に半初上昇する場面もあったが限定的で、75.400付近にサポートされるまで下落の勢いは衰えなかった。
先週(5/24週)は75.400付近まで下落した反動なのか、下に窓を開けてスタートしたが76.400付近を高値にして日を追うごとに下落。
先々週(5/13週)に引き続き再度75.400付近に接触、サポートされて75.717と始値に届かずに終えた。
2019/5/27(月)~5/31(金)の豪ドル円チャートのおさらい
値 | 先週(5/20週) | 今週(5/27週) | 説明 |
始値 | 76.079 | 75.692 | スムーズなスタート |
高値 | 76.390 | 76.164 | 5/30(木)の 東京時間に上昇 |
安値 | 75.391 | 75.087 | 75.400を下抜ける! |
終値 | 75.717 | 75.194 | 持ち直すも 再び沈む |
ボラ | 99.9pips | 107.7pips | 週後半に 大きく動く |
方向 | 下向き | 下向き | 下落傾向継続 |
月日 | ボラ | 説明 |
5/27(月) | 31.7pips | 方向感なし |
5/28(火) | 40.4pips | 下がるが反発 |
5/29(水) | 40.9pips | 下がるが反発 |
5/30(木) | 53.6pips | 76.000付近の 抵抗に抑えられる |
5/31(金) | 69.9pips | 対メキシコ関税の トランプ砲被弾 中国と関係ある 豪ドルを嫌って 円買い |
平均 | 47.3pips | 週前半は低調 週後半は活発 |
2019/5/27(月)~5/31(金)の豪ドル円はどう動いた?
今週(5/27週)の最大の注目ポイントは、終値で75.400付近を下抜けたことだ。
5/29(水)までは様子見相場で下落傾向はやや緩んだが、5/30(木)に76.000付近の抵抗線に接触後反発下落、あっさりと75.400付近を下抜けて週を終えた。
この価格帯になったのは2019年年初のオーバーシュートを除いて2016年7月以来2年11ヶ月振りで、2017/9/21(木)の高値90.304から1年9ヶ月かけて戻ってきた。
しかも未だ下落傾向は衰えておらず、さらに豪ドルの値動きに大きな影響を与える中国が週末に600億ドルの対米関税を発動したため、豪ドル円の流動性はますます増している状況だ。
来週(6/3週)の豪ドル円の注目ポイントは?
線種 | 価格帯 | 説明 |
抵抗 | 80.500 | 4/18(木)高値付近 |
抵抗 | 79.600 | 2019年レンジ上限 |
抵抗 | 77.800 | 2019年レンジ下限 |
抵抗 | 77.000 | 今年1月前半の 強力な支持線 |
抵抗 | 76.400 | 2016年6~9月の 強力な支持線。 |
抵抗 支持 | 75.400 | 年始オーバーシュート直後の支持線 ここを抜けると新たな局面に移行 |
支持 | 74.100 | 2019年の奈落(6/2(日)現在) |
米中の経済的サプライズに踊らされる1週間に
5/31(金)の対メキシコ関税表明という名のトランプ砲に被弾して円買いが進行。
さらに休場中に豪ドルと深い関係がある中国が対米関税600億ドル分を発動し、6/3週は週明けから波乱含みの展開となることは必至。
歓迎する・しないは別としても、各国市場が経済的サプライズをどこかで期待している向きがあると勘ぐりたくなるぐらい値動きに強く影響している。
週明けから米国大統領の言動に注視する必要がある。
75.400付近から下にあるモノ
5/27週の終値は75.194と75.400付近を下抜けて6/3週に引き継いだが、75.400より下に確認できているサポートラインは今のところ74.100付近のみとなっている。
6/3週は6/4(火)13:30の豪政策金利発表によってある程度は豪ドル円の値動きに影響があるだろうが、その効果は限定的となりそうだ。
下落継続となった場合は75.400付近を高値として、まず74.100付近の強力なサポートラインの作用が試される。
上昇傾向が発生した場合は、75.000付近を踏み台に76.400付近のレジスタンスラインが強固な天井となって作用すると思われる。
地政学的状況からレンジは確率が低そうだが、75.000付近を中心に方向を探る値動きとなる可能性がある。
6月の指標発表スケジュールをまとめているので、合わせてご覧いただきたい。
まとめ:来週(6/3週)の豪ドル円のポイントは?
これまでの内容をまとめると、6/3週の豪ドル円の注目ポイントは次の通り。
- 米中貿易問題の行方と対メキシコ関税表明の余波に注視
- 特にトランプ砲には要注意
- 下落継続のときは、74.100付近でサポートされるかに注目
- 反転上昇するときは、76.400付近の強い抵抗層を上抜けるかに注目
- 方向感がない場合は75.000付近を中心とした値動きとなりそう
- 6/3週はあえてトレードを見送る手もある
米中貿易問題の余波は広く影響しており豪ドル円も例外ではない。
6/3週は週明けから一気に流動性が増す可能性があり注意が必要だ。
米国と中国の動向に注意しつつトレード計画を立てていただきたい。