5/31(金)の対メキシコ関税を表明したトランプ砲の被弾、また週末の中国の対米関税600億ドル発動により、6/3週のドルスイスフランはフラン買いが一気に進む可能性が出てきた。
そのドルスイスフランはまだ1.00030付近の強力なサポートラインが健在だが、経済的サプライズを受け止めてもサポートが作用するかに注目したい。
これらを踏まえて、6/3週のドルスイスフランの注目ポイントは次の通り。
- 6/3週の最大の注目ポイントは、米中貿易問題に絡むサプライズ
- 上昇する場合は1.00380付近、次に1.00550付近で抵抗されそう
- 下落する場合は1.00030付近下抜け後は抵抗となり、0.99700付近でサポートされるまでは早い値動きになりそう
- レンジ形成は1.00030~1.00550間となりそうだが、下落時は短い時間で大きく値下がりしそう
ドルスイスフランは地政学的状況にも素直な値動きで反応する印象があるので、レジサポラインを意識しながら注意深く値動きを観察できればトレード結果も良くなりそうです。
2019/5/27(月)~5/31(金)のドルスイスフランチャートのおさらい
2019/5/20(月)~5/24(金)のドルスイスフランチャートのおさらい
値 | 先々週(5/13週) | 先週(5/20週) |
始値 | 1.01068 | 1.01027 |
高値 | 1.01225 | 1.01209 |
安値 | 1.00499 | 1.00085 |
終値 | 1.01102 | 1.00169 |
ボラ | 72.6pips | 112.4pips |
方向 | 横ばい | 下向き |
先々週(5/13週)は前週(5/6週)の下落の流れを引き継いで大きく下落したが、1.00550付近の強力なサポートラインに阻まれた。
その後1.0550付近にサポートされながら一進一退の売り買いが進行、1.01130付近のレジスタンスラインを突破できずに週を終えた。
先週(5/20週)は再び1.01130付近の突破を試みるが失敗し、先々週(5/6週)に強く作用していた1.00550付近をあっさり下抜けて1.00030付近手前でサポートされるまで下落が続いた。
2019/5/27(月)~5/31(金)のドルスイスフランチャートのおさらい
値 | 先週(5/20週) | 今週(5/27週) | 説明 |
始値 | 1.01027 | 1.00154 | スタートから 反発上昇 |
高値 | 1.01209 | 1.00982 | 1.01000付近に 厚い抵抗層あり |
安値 | 1.00085 | 1.00009 | 1.00030付近に サポートされる |
終値 | 1.00169 | 1.00105 | 上値を試した 雰囲気 |
ボラ | 112.4pips | 97.3pips | 次週につながる 値動き |
方向 | 下向き | 横ばい | 様子見感を含む |
月日 | ボラ | 説明 |
5/27(月) | 52.8pips | 上値試す |
5/28(火) | 64.0pips | 上昇 1.01000付近に 押さえ込まれる |
5/29(水) | 36.4pips | やや方向感に 欠く |
5/30(木) | 30.9pips | 再び1.01000付近に 押さえ込まれる |
5/31(金) | 78.5pips | 対メキシコ関税の トランプ砲被弾 フラン買い加速 |
平均 | 52.5pips | ドル買い進むも トランプ砲でご破算 |
2019/5/27(月)~5/31(金)のドルスイスフランはどう動いた?
5/27週は前週(5/20週)の下落傾向がウソのように週明けから順調に上昇を続けていたが、1.01000付近の重たい抵抗層を突破できずに手間取った。
2回目の1.01000付近突破失敗後にやや方向感を欠く値動きの虚を突かれる形で対メキシコ関税を表明したトランプ砲に被弾、一気にドル売りフラン買いが進んだ。
3月後半の上昇の踏み台として強力に作用した1.00030付近にサポートされたが、下落傾向に緩みは無く次週6/3週の値動きを注視する必要がある。
来週(6/3週)のドルスイスフランの注目ポイントは?
線種 | 価格帯 | 説明(いずれも紫線) |
抵抗 | 1.02040 | 4月後半~5月初めの 強力な抵抗線、レンジ上限 |
抵抗 | 1.01590 | 4月後半~5月初めの支持線 レンジ下限 |
抵抗 | 1.01130 | レンジ下限1.01590付近 ブレイク後の抵抗線 |
抵抗 | 1.00550 | しっかりとした支持線 5/28(火)現在は抵抗線 |
抵抗 支持 | 1.00030 | 2月後半の抵抗線 |
支持 | 0.99700 | 1月後半の抵抗線 2月後半の支持線 |
支持 | 0.99230 | かなり強力な支持線 下抜けると下落加速 |
米ドルの強さに注視
休場中の週末に中国が対米関税600億ドルを発動、米中貿易問題がさらに泥沼化した。
お互い強気に出る米中両国に対して、資産を米ドルから安全資産のスイスフラン・日本円・ゴールドへ移す動きが加速している。
6/3週は週明けからドルスイスフランも流動化の度合いを強めると考えられ、経済的サプライズに影響されたドルスイスフランの値動きを見極める必要がある。
1.00030付近を中心とした値動きに
上昇するにせよ、下落するにせよ、レンジ相場を形成するにせよ、1.00030付近がその中心となりそうだ。
上昇する場合、1.00030付近を踏み台にして1.00380付近の抵抗線で勢いを削がれ、1.00380付近を無事突破できれば次に1.00550付近までは上値を望めそうだ。
下落する場合、1.00030付近を下抜けた後は1.00030付近を高値にしつつ0.99700付近への到達は早い可能性がある。
レンジを形成する場合は、1.00030~1.00550の間となりそうだが、下落傾向は緩んでらず下落字は短い時間で大きく値下がりする可能性も考慮する。
まとめ:来週(6/3週)のドルスイスフランのポイントは?
これまでの内容をまとめると、6/3週のドルスイスフランの注目ポイントは次の通り。
- 6/3週の最大の注目ポイントは、米中貿易問題に絡むサプライズ
- 上昇する場合は1.00380付近、次に1.00550付近で抵抗されそう
- 下落する場合は1.00030付近下抜け後は抵抗となり、0.99700付近でサポートされるまでは早い値動きになりそう
- レンジ形成は1.00030~1.00550間となりそうだが、下落時は短い時間で大きく値下がりしそう
6/3週も米中貿易問題に振り回されそうな週となりそうだが、他の通貨に比べてドルスイスフランは値動きを掴みやすそうな印象もある。
不定期なトランプ砲など油断は禁物だが、貿易問題に関係する経済的サプライズを見逃さないよう注意したい。