平成から令和への改元、譲位に伴う超大型GWなどちょっと特殊な月末だった2019年4月を振り返ります。
2019年4月のドル円(USDJPY)チャートのおさらい
4月の各週ごとの値動き
4月 | 期間 | ボラ | 備考 |
第1週 | 4/1(月)~4/5(金) | 101.4pips | (米)雇用統計 |
第2週 | 4/8(月)~4/12(金) | 125.0pips | (米)消費者物価指数 |
第3週 | 4/15(月)~4/19(金) | 39.9pips | レンジを形成 |
第4週 | 4/22(月)~4/26(金) | 102.9pips | ブレ幅大で下落傾向 |
平均 | 先月は139.9pips | 92.4pips | 先月より低調 |
終わってみれば、2月の112.4pipsや3月の139.9pipsと比べてボラティリティの週平均が92.4pipsと、とても低調な値動きに推移した4月となった。
3月末に109.700付近で底を打ったがしっかりとサポートされて、4月前半はしっかりと上昇基調を維持。
しかし112円台の厚い売りオーダーを突破できずに、前半と一変して4月後半は下落傾向が強まった。
(米)雇用統計の発表時と(米)消費者物価指数の発表時のドル円の値動きをまとめていますので、この記事と合わせてご覧ください。
4月の高値安値・始値・終値
価格 | 4月 | 3月 | 2月 |
始値 | 110.998 | 111.387 | 108.844 |
高値 | 112.399 | 112.138 | 111.495 |
安値 | 110.809 | 109.708 | 108.725 |
終値 | 111.413 | 110.821 | 111.382 |
3月・4月は高値安値はマチマチだが、陽線・陰線の違いはあるものの始値・終値がほぼ同じ値となり非常に狭い値幅での値動きに終始した。
この2ヶ月間は2月の上昇傾向を維持できずにレンジを形成し、大きく動く動機を模索している様子が見える。
この記事を執筆している5/7(火)時点でも懸念されている、米・中の貿易問題の顔色を伺う展開は今後もしばらく続く可能性があり、ドル円の底堅さを相まって5月以降のレンジ形成を後押ししそう。
4月の抵抗線と支持線
線種 | 価格帯 | 説明 |
抵抗 | 112.150 | 昨年10~12月の強力な支持線 4月は強力な抵抗線になる |
抵抗 支持 | 111.000 | 昨年5・6月は抵抗線 4月は支持線となる |
支持 | 110.000 | 1月は強力な抵抗線 3月後半は底堅い支持線となる |
終わってみれば、4月は111~112円台の狭い値幅で推移するレンジ相場を形成した。
だが同時に、112円台が非常に重たく相当な動機無しには上抜けることができないこともより鮮明化した。
5月はこの111円台を下抜けして始まったので、地政学的リスクも相まって110~111~112円台の3本の狭い価格帯の中での限定的な値動きとなりそう。
2019年5月のドル円(USDJPY)の値動きの注目ポイント
112円台を高値に後半は下落傾向となった4月を引き継ぐ形で、米・中の貿易問題も下落傾向に拍車を駆ける形で始まった5月。
5/7(火)現在は110~111円台の半ばあたりで方向感のない値動きに終始しているが、下落傾向が続き110円台を下抜けるようなら、1月末の下落を強力にサポートした108.800付近を下抜けるか?あるいは支持されるか?に注目したい。
また110円台でしっかり底堅さを確認できたら、まずは111円台を終値で維持できるか?その後に強力な抵抗線となる112円台を伺う展開になるか?が注目のしどころ。
これらをまとめると、5月のドル円の値動きの注目ポイントが次の通り。
- 111円台で下落が踏み止まるか?
- 111円台を下抜けたら108.800付近で再度サポートされるか?
- 111円台で踏み止まったら112円台に再挑戦できるか?
- 強い動機が無ければ110~111円台でレンジを形成しそう
5/10(金)には(米)消費者物価指数の発表も控えており、米・中の貿易問題などと合わせてドル円の活発な値動きにつながるか?に引き続き注目したい。