ドル円(USDJPY)の11/2(月)~11/6(金)の復習と11/9(月)~11/13(金)の値動きの見通しをまとめました。
米ねじれ議会継続による追加の経済対策実施への不透明感が増して一気にドル売り円買いが加速、ついに104円を下抜けて103円台に突入しました。
為替動向について11/6(金)に菅首相の言及もあり、今後は為替に関する日本政府の言動にも注目したいですね。
2020/11/2(月)~11/6(金)のドル円はどう動いた?
値 | 10/26週 | 11/2週 |
始値 | 104.672 | 104.446 |
高値 | 105.055 | 105.344 |
安値 | 104.025 | 103.177 |
終値 | 104.668 | 103.368 |
ボラティリティ | 103.0 | 216.7 |
11/3(火)の米大統領選挙の開票が進む中で米上下両院の多数派が異なるねじれ状態が続くとの市場の思惑から、11/2週はついに104円を下抜けして今年3月以来となる103円台へと一気にドル売り円買いが進んだ。
米議会上院は共和党、下院は民主党が多数となることで民主党が主張する新型コロナウィルス対策としての追加の経済対策の実施が後退したため。
10/6(金)発表の米雇用統計の結果が前月と比べて伸びが鈍化したことも重石となり、前週10/26週の約2倍となるボラティリティ216.7、終値103.177で週を終えた。
2020/11/2(月)~11/6(金)の指標発表スケジュール
日付 | スケジュール |
11/9(月) | 08:50 日銀金融政策決定会合主な意見(10/28,29分) |
11/10(火) | 18:30 英雇用統計 |
11/11(水) | 10:00 NZ政策金利発表 |
11/12(木) | 19:00 ユーロ圏鉱工業生産指数 22:30 米消費者物価指数 25:00 米EIA週間石油在庫統計 |
11/13(金) | 19:00 ユーロ圏20年度第3四半期GDP(改定) 19:00 ユーロ圏貿易収支 22:30 米生産者物価指数 |
11/14(土) | |
11/15(日) | ☪新月 |
2020/11/9(月)~11/13(金)のドル円の見通しは?
米上下両院のねじれ議会継続による追加の経済対策実施への不透明感と米雇用統計の伸び鈍化など、11/2週はドル売り材料に事欠かなかった。
11/7(土)深夜にバイデン候補当確の速報が流れたが両陣営とも法的措置に言及しており、米大統領選挙の行方も引き続き注視したい。
また菅義偉首相は11/6(金)午前の予算委員会の中で「為替の安定は極めて重要。政府も各国通貨当局としっかり連絡を取りながら適切に対応する」と発言。
為替の方向性や求める水準などには言及しなかったが、11/9週以降のドル円の値動きによってはさらなる言及も考えられるので政府の対応に注目したい。
103.100付近のサポートラインを中心に、上値は104.200付近のレジスタンスラインが直近の目安となりそう。
一方、下値は102.300付近のサポートラインが直近の目安だが、ここを下抜けると3月のコロナ・ショック時にマークした今年最安値の102.200付近が視野に入りそう。
- 米上下両院のねじれ議会継続による追加の経済対策実施への不透明感が増している
- 米雇用統計の伸びが前月よりも鈍化して景気回復の遅れに懸念
- バイデン候補当確ながら米大統領選挙の行方も引き続き注視したい
- 日本政府も為替動向を注視する旨の菅首相の言及があり今後の言動に注目したい
- 上値は104.200付近のレジスタンスラインが直近の目安となりそう
- 下値は102.300付近を下抜けると今年最安値の102.200付近が目安に入りそう